さて、学生ローンの申し込み方や返済のしかたなど、基本的な情報を発信するサイトは意外に多い。
そこで、同様のサイトを立ち上げたところで何の価値もないので、普段あまり語られることのない、学生ローンの日常業務などを記事にしてみたいと思う。
通常、我々が普段目にする学生ローンの情報は、公式コンテンツをはじめ、外部サイトなど様々な情報元を、外から見た目線での情報である。
これらは一般に公開しても良い範疇でのものであり、実は役に立たないものが以外と多いものだ。
学生ローン「IR」の趣旨は、学生ローンの日頃の業務内容を知ることで、学生ローンを内側から見た目線で評価するものだ。
本質が見えてくれば、実際の利用時に、何らかのお役に立てる情報はあるだろう。
学生ローンの日常業務の大まかな流れ[新規の獲得]
学生ローンは貸金業者であるので、通常業務の大まかな流れは、「貸付」・「入金処理」・「回収業務」・「電話対応」・「帳簿整理」・「締め作業」の繰り返しとなる。
中でも「貸付」は最も重要項目であり、これがなければ利益をあげることも、その後に続く業務も発生しない。
よって、「貸付」すなわち、一人でも多くの顧客を獲得することこそ、最重要テーマとして日々営業努力をしているのだ。
その中でも、とりわけ新規客の増加を図ることが最重要課題であり、顧客数が増えれば増えるほど、安定した収益をあげることができる。
また、顧客数が増えれば、紹介客も比例して増加する。
つい数年前までは、路上でsのティッシュ配りをしている学生ローン関係者の姿を、高田馬場の交差点でよく見かけていたのだが、最近はもっぱら見なくなった。
これは、インターネットの普及によるところが大きいのだろう。
今やECサイトをはじめ、ソーシャルネットワークの活用で集客方法は以前と比べて大きく様変わりをした。
ミクシィやフェイスブック、ツイッターなど、現在ではあらゆるツールを駆使して営業活動が行われている。
また、SEOと呼ばれる検索順位の向上を図る技術も早い段階で取り入れられた業種でもあり、保険業界や物販サイトさながらの競争激戦地帯としても知られている。
こうした激戦キーワードは、いわゆるアフィリエイト参入業界に多く、「○○比較」などのサイトを目にしたことがある人も多いのではないだろうか?
比較サイトが氾濫すると、上位争いが知れるとなり、必要以上に上位表示する為の試行錯誤に無駄な時間と労力、場合によっては高額な費用を伴うのである。
このような費用が利用者に還元されると良いのだが、その前に顧客獲得争いに勝ち残る事が前提条件となるので、致し方のないところなのだろうか。
まとめ貸し
貸金業界では、インターネットなどを使った正攻法な新規獲得の他、まとめ貸しによる問題も大きな波紋を呼んでいる。
多くの場合、総量規制の例外を利用した金利緩和の為のまとめ融資である。
一見すると利用者の為にはなっているので、悪い話ではないのだが、業者間による激烈な争奪戦は、きもを冷やす。
まとめ融資はある一定のモラルがなければ、いつか必ず同業者間によるトラブルが発生する。
過熱化すれば激しい金利合戦がはじまり、その反動として強烈な貸し渋りや、取り立てが厳しくなることが予想される。
激しい金利の低下は、確かに利用者にとってはプラスなのだが、いきすぎると貸し渋りなど負のスパイラルに陥るものなのだ。
銀行などが良い例である。
本当に借りたい人は、零細企業であったりするわけだが、肝心の借りたい人たちが借りられないのが現状だ。
金利が安くなれば、貸し倒れリスクをどうしても少なくする必要があり、担保が出せない人や財務状況の悪い零細企業などは審査が通りにくくなるのだ。
このことは学生ローンも決して例外ではなく、少しでも条件が揃わなければ、審査が通らない。
金利の低下は、決して良いことづくめではないのである。
金利の適正化は、サービスの向上にも役立つとともに、安定した供給バランスを構築する上でも、一つの重要な要素であることはいうまでもない。